遍路-?普段との繋がり

地に足が着かない状態で歩き始めた私は第二番極楽寺へ向かう
場違いなことこの上ない
格好は遍路の白装束を着ているし金剛杖も持っているし、寝袋と多少大きいリュックまで担いでいる
だけど、まるでデパートの宝飾品売り場に迷いこんだみたいだ
腰の辺りがムズムズしながら歩いた。チキンだから

道のことは良く覚えていない
極楽寺でのこともあまり覚えていない
ただ、へたな般若心経を唱えるのを誰かに聞かれたくなくて端っこでブツブツつぶやいた事と、恩有るある人に自分の写真を見せようと思って写真を撮ってもらったこと
それぐらいだと思う
極楽寺には長命杉と呼ばれる大師様が植えたとされる大きな杉がある
えらい大きな杉だなぁと思ったが後に違った感想を得る

第三番金泉寺への道は迷った
方向感覚には自信があったのだがほんの少し遠回りをしてしまい、そして徒歩での遠回りは少しであろうと辛い
体よりも心が削られていく感じがする

第二番から第四番までの道は普段と繋がっていたと思う
道の途中の神社に大きな杉の木があった
入り口の杉とその先にある真っ赤な鳥居
そこから何段も上る階段を見たときに、ある人に写真を見せたいと思った
この雰囲気とそして階段を上りきった後に振り向いて見下ろす町並みがとても良かったから

写真．道すがらにあった神社。近くに住んでいる方に、「大きな杉だろう」と声を掛けられました